Illustratorで納品したら、影が90度ずれて印刷された!
よく見ると印刷後の効果が逆さまになっている!

印刷後の事故は、印刷物を取り扱うグラフィックデザイナーにとっては恐怖です。
最近は格安の印刷会社も増えており、印刷事故まで気を使って配慮してくれる所も少なくなっています。
格安がゆえに、事前チェックをきちんとしてくれない。よって印刷事故が増える。

印刷機とデータの相性をきちんと判断するには、やはり人がきちんとチェックする必要がまだまだあります。
デザインした後に、Illustratorを使って、納品ファイルを作成する必要があります。
一番行なう必要があるものは、フォントや線のアウトライン化です。フォントは、印刷するPCにフォントがインストールされていないと再現されないため、そして線は、拡大縮小を印刷前にされてしまってもデザインが壊れないようにするためです。

影付けなどに代表される「効果」と呼ばれるものも、きちんと印刷用に処理をしておかないと行けない場合があります。それはなぜでしょうか?

影が90度回転してしまう理由

印刷会社にある印刷機の構造はどうなっているのでしょうか? レーザープリンターやインクジェットプリンターに目が慣れていると、下記のような紙の固まりを見る機会も少ないかもしれません。

ロール上の印刷紙

ロール上の印刷紙
印刷機に設置されている紙は、このようにロールの紙になっています。トイレットペーパー方式で印刷されます。

90度回転して印刷される

こんな風にびろーんと出てくる
このようにビローンと出てきて、デザインしたものが印刷されます。そして、印刷機の設定により、90度回転して出てしまう理由がここにあります。データとは90度回転して印刷されますね。つまり、この回転を印刷機が認識せず、あるいは設定していないと自動的には回転しないことにより、起きる印刷事故ということです。

ロールの幅がポスターの幅の最大サイズ
ロールの出てくる紙の長さは、基本的に制限がない。
ということで、縦横の長さを決定しています。
最大サイズを超える、あるいは、小さくする場合は、ロールを変更しないといけません。

手で切断する

手で切る!
機械的にある程度の長さで切るのではなく、人が黙視で見ている会社も多いと聞きます。作業する方は基本的にはこの時点ではデータの正当性はあまりチェックしないようです。なにせ多くの印刷がありすぎて手が回らないのが実情なようですので。

印刷完成?

こんな感じで完成する
影が90度回転したまま、発注者(デザイナー)のもとへ発送されます。影付けなど繊細な部分は、デザイナーなら一瞬でわかることでも、印刷作業をされる方には見分けがつかず、このまま発送されるケースが多いと思われます。

効果やフィルタを回転しないようにするには?

印刷会社のミスじゃないか!納品データに間違いはないから、デザイナーに非は無い!
確かにそうなのですが、印刷会社も大量の印刷をしているわけなので、そこまで気がつかない事が多い。デザイナーの方で対応できることはないのでしょうか?紙が90度回転しても、デザインのどのフィルタ要素も回転しないようになれば良い。

あります。上記のアウトライン化に加え、アピアランスの分割を行ないます。

アピアランスの分割のやり方

アピアランスの分割

出来上がったデザインでフィルタを使っている箇所を選択して、上記のように「アピアランスの分割」を行ないます。するとフィルタとして設定していた部分が分割されて、イラストレーターの効果ではなく、一つの画像として変換されます。これをやることで、影だけついてこないということがなくなります。

まとめ

印刷物のチェックまできちんと行なってくれる会社は、それなりの金額が印刷料金に上乗せされてきます。以前と同じファイルでも、他の業者に依頼する時に、上記のような問題が起こる場合があります。今後ますます格安の印刷会社が増えていくでしょう。出来る限り事故を減らし、win-winでHappyなデザインになれば良いですね。


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